無双OROCHI Z

無双OROCHI Z：前作を超える、無双アクションの集大成

『無双OROCHI Z』（むそうオロチ ゼット）は、コーエーテクモゲームスから2009年に発売されたPlayStation 3およびWindows対応のアクションゲームです。キャッチコピーは「最強のオロチ、ここにあり」。シリーズ前2作である『無双OROCHI』（以下『OROCHI』）と『無双OROCHI 魔王再臨』（以下『魔王再臨』）の内容を統合・発展させ、新たな要素を追加することで、無双シリーズにおける新たな金字塔を打ち立てました。

システムとゲーム性

本作の基本システムは『魔王再臨』を踏襲しており、援護攻撃や合体技といった『魔王再臨』の特徴的な要素が、『OROCHI』のステージにも反映されています。一方で、『OROCHI』独自のキャラクター専用アイテムは廃止されています。画面レイアウトなども『魔王再臨』とほぼ同じであるため、実質的には『魔王再臨』に『OROCHI』のストーリーと新規要素を追加した作品と言えるでしょう。

ストーリーモード：織りなされる新たな物語

ストーリーモードは、『OROCHI』の第1章から第8章に加え、全外伝、『魔王再臨』の第9章から終章、そして『魔王再臨』オリジナルの遠呂智ストーリーで構成されています。『OROCHI』の第8章をクリアすると、『魔王再臨』に繋がるストーリーがプレイ可能になります。

『魔王再臨』のストーリーは難易度がやや上昇している一方、『OROCHI』のストーリーは原作より難易度が低くなっています。また、『魔王再臨』の遠呂智ストーリーは、第9章全てのクリアを条件に解放されます。キャラクターの出現条件も複雑で、『OROCHI』のストーリーで条件を満たしても、『魔王再臨』のストーリーでプレイするには、別途条件を満たす必要があります。フリーモードやクリア後のプレイでは、どちらかの条件を満たせば使用可能になります。

登場キャラクター：新たな仲間と、多彩なコスチューム

本作では、新規キャラクターとして三蔵法師と弁慶が参戦しました。さらに、『魔王再臨』ではバーサスモードとサバイバルモード限定だった百々目鬼と牛鬼が、ストーリーモードやドラマティックモードでも使用可能になり、プレイアブルキャラクターは総勢96人にまで膨れ上がりました。

既存キャラクターは、真・遠呂智、百々目鬼、牛鬼を除く全キャラクターに新たなコスチュームが追加され、全4種類のコスチュームが用意されています。『真・三國無双シリーズ』のキャラクターは『真・三國無双5』、『戦国無双シリーズ』のキャラクターは主に『戦国無双』または『戦国無双2』のデザインをベースにしています。今川義元は『OROCHI』でも『魔王再臨』のデザインで登場します。

ドラマティックモード：新たなシナリオで物語を彩る

ドラマティックモードでは12のシナリオが追加され、合計40シナリオとなりました。既存シナリオの一部はPSP版よりも出現条件が緩和されています。また、一度クリアしたシナリオではプレイヤーキャラクターを選択できるようになり、戦略の幅が広がっています。

追加シナリオの中には、新規キャラクターである三蔵法師と弁慶に関連するシナリオも含まれており、ストーリーモードとの繋がりも楽しめます。三蔵法師は魏、雑賀、浅井、朝倉軍に加勢し、孫悟空や卑弥呼との物語が展開します。弁慶は源義経を探し求め、様々な勢力と交戦しながら物語を進めていきます。

その他の要素

その他にも、一部錬成素材の入手場所の変更、キャラクター壁紙の枚数増加(1人あたり6枚から8枚に増加)などの改良が加えられています。これらの変更点は、ゲーム全体のプレイ体験をより豊かにしています。

まとめ

『無双OROCHI Z』は、前2作の魅力を余すことなく継承しつつ、新キャラクター、新コスチューム、追加シナリオなど、多くの新要素を追加した、まさに無双シリーズの集大成と言える作品です。シリーズファンのみならず、無双シリーズを初めてプレイする方にも強くおすすめできる、完成度の高いアクションゲームとなっています。

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